2025-06-12
アイヌでは神の野草と呼ばれるオオハナウド
山間の薄暗い北斜面を通る道路を走っていると見かけるオオハナウド。背丈もあるので、群生を成して花が咲く頃はなかなかの存在感があります。草丈は3メートルになることもあるそうです。花序も大きくて、直径20~30センチメートルにもなる複散形花序でとても目立ちます。
シベリア、サハリン、千島列島、北海道、本州の山地、北米西部に分布する北方系の植物です。名にウドと付きますが、ウドの仲間ではなくセリ科です。セリ科は有毒植物も多いのですが、このオオハナウドは食べられます。


「神の野草」というのはアイヌでの呼び名です。神=カムイはヒグマで、ヒグマが好んで食べるからだということです。アイヌはこれを儀式として神に捧げるものとしたようです。アイヌでは食用・薬用に重宝してきた植物のようです。日本でも、根茎を掘り取り、天日で乾燥させたものを漢方薬として利用してきたようです。

